仙台蒲町|F家様 ― 大切な人を思う優しさに満ちた事前相談

はじめて訪れた相談窓口で ― 不安の中にあった“静かな決意”

今回ご相談をいただいたのは、F家様。
相談者のご家族であるお母様(72歳)が大学病院に入院され、今後、緩和ケアに入るか、あるいは転院となるかを検討している状況でした。
「まだ決められないことばかりで……」そう話される表情には“現実に向き合わなければならない” という戸惑いと“後悔したくない” という静かな覚悟が感じられました。
これまでにお父様のご葬儀を直葬で行った経験があったものの、今回の対象者については「せめてお別れくらいはしたい」というご家族の思いがあふれていました。

“お別れ会”を選んだ理由と、F家様の願い

お話を伺うなかで、F家様が希望されていたのは20〜25名ほどで行う「お別れ会」 でした。
宗派に強いこだわりはなく「読経だけお願いできたら十分です」とのお言葉。ただし、「お寺との“しがらみ”が生まれそうで心配」とのことで、宗教者紹介についても慎重に検討されていました。
また、すでに樹木葬墓地をご契約済みという点からも、「自分たちのペースで、負担をかけずに見送りたい」というご家族の考えが伝わってきました。
会館でのご安置を希望され、式場利用プラン・会食あり(お弁当想定)とお別れ会のイメージが明確になっていきました。

他社競合の中で見えてきた“本当に安心できる場所”

相談者様はすでに他葬儀社の会員でもあり、「母は会員になっている葬儀社を推しているのではないか?」という不安も抱えておられました。
さらに「会館に入ってすぐ式場が見え抵抗がある」という率直なご意見もあり、会場の雰囲気や構造への不安も共有してくださいました。
これらの“問題点”として挙げられた3つ——
1.他社との競合
2.会館の動線への抵抗
3.お母様がどの葬儀社を希望しているのか不明瞭
これらは、ご家族にとって大きな迷いにつながっていました。
しかし、お話を続けていく中で、当社が最も大切にしてい「どのような形でも、そのご家族にとって最善のお見送りをサポートする姿勢」に触れていただくことで、少しずつ表情がほぐれ、安心へと近づいていくのが感じられました。

“なるほど、そういうことか”と気持ちがほどけた瞬間

私たちは、相談内容だけでなく、相談者様の不安や迷いに耳を傾けながら「どのようなお別れ会でも、ご家族の想いを形にするお手伝いをいたします」、「今回限りの宗教者紹介でも問題ございません。しがらみを感じる必要はありません」とお伝えしました。その言葉を受け、相談者様は“自分たちが望む形で、無理なく送り出せる場所を選んでいいんだ”と安心されたようでした。
“なるほど”と心に落ちた瞬間、迷いの霧が少し晴れたような、そんな表情が印象的でした。

ご家族が安心して進められるために

今回の事前相談では、ご家族が抱える不安の輪郭を一つひとつ丁寧に確認しながら、安心して準備を進められる環境づくりを行いました。
相談者様が語った言葉で、特に印象に残ったのは次の一言です。
「大切な人との時間を、安心して過ごせるようにしてあげたい」
その願いを大切にし、当社としては今後も、期待を超える商品・サービスの提供と誠実で思いやりのある対応を継続し、ご家族に寄り添ってまいります。

最後に

F家様のご相談は、“迷いながらも、大切な人を思う優しさに満ちた事前相談”でした。
不安を抱えながらも、少しずつ前に進もうとされるその姿に寄り添いながら、私たちはこれからも、そのご家族にとって最もやさしいお見送りの形を一緒に探し続けてまいります。