仙台東中田|A家様 ― 故人様との時間を丁寧に守っていくこと

ご家族だけの静かな時間を大切にした、やわらかな式の始まり

今回のお手伝いは、A 家様の家族葬でした。参列はご家族だけということもあり、式全体が温かく穏やかな空気に包まれるよう、宗教者様の了承をいただき、予定より少し早めて開式する形となりました。
ご火葬から告別式までの間が空くため「一度ご自宅でゆっくり休みたい」というご希望に合わせ、ご家族には心身を休める時間を確保していただきました。
会館として、ご家族の負担をできる限り減らしながら、安心して式に臨めるよう整えていくことを大切に進めてまいりました。

距離を縮めるための、ささやかな会話と心配り

副葬品のお話や、故人様が大切にしていた物へのエピソードを伺いながら、「その人らしさ」を自然に引き出せるよう会話を広げていきました。
ご搬送時には、さりげない挨拶やお茶出しの場面でご家族とお話しする機会もあり、ご家族が気に入られていたお写真について触れたことで表情がやわらぎ、緊張感の中
にも安心が生まれる時間となりました。
お別れの際には、お花を手向けている間に、式を滞りなく進めるための小さな工夫を積み重ねました

失礼を糧にし、成長につなげた気づき。

私たちが宗教者様の到着に遅れてしまう場面があり、ご家族にも宗教者様にも失礼のないよう、深く反省しておりました。
宗教者様ごとに異なる点にも注意しながら、丁寧に式に臨む必要があり、「事前準備をより綿密にする」という学びにつながった施行でもありました。
また、これまでの経験から、式後の片付けがスムーズに行えたことも、成長が感じられる場面でした。

故人様の背景と、ご家族の想いに寄り添ったプラン選択

打合せでは、故人様が
・8人兄弟の末っ子であったこと
・趣味を大切にして人生を楽しまれていたこと
・社交的で明るい性格であったこと
を伺いました。
参列はご家族4名のみ。
「豪華な祭壇は不要だが、お花がまったくないのは寂しい」という想いから祭壇に生花をお供えするプランをご希望されました。
日程面や衛生処置などの不安にも丁寧に寄り添い「少人数でも気持ちはきちんと伝わります」、「住職様とも相談しながら進めてまいります」と、一つずつ安心を積み重ねながら進めました。
最終的には、費用面も含め無理のない範囲で、故人様らしさが自然に表現できるプランにて決定しました。

最後に ― ご家族の安心を支えるために

A家様の今回のお見送りは、ご家族の負担を最小限にしながら、故人様との時間を丁寧に守っていくことを最優先として進めてまいりました。
小さな会話や細やかな動きのひとつひとつが、ご家族の安心や信頼につながっていった施行だったと感じています。
そして、 私たちの気づきや反省が、次のご葬儀をより良くする糧となる学びにもなりました。
これからも、ご家族の声に耳を澄ませ“その人らしいお見送り” を誠実に支えてまいります。